引っ越しを経験したことのある人にアンケートをとったところ、引っ越しで困ったことの中に,
「引っ越し屋さんに対してお礼や寸志を渡すべきか迷う」
「いつお礼を渡せばよいか分からない」
という回答が多くみられました。
謝礼や寸志は、感謝を表す日本の文化ですが、引っ越しの際に必要なのでしょうか?
謝礼や寸志を渡すべき?
昔は引っ越し屋さんに「心づけ」「謝礼」としていくらか包んで渡すのが普通でした。
でも、今では基本的に引っ越し料金の中に含まれているので必要ありません。
とはいっても、力仕事をしてくれているわけですから、大変な作業をしているスタッフにお礼の気持ちとして渡す方は少なくありません。
ただし、寸志の受け取りを禁止している会社もあるようなので、断られたら無理に渡す必要はありません。
寸志を断られたら「後で飲み物など差し入れします」と伝えておきましょう。
謝礼や寸志・いつ渡す?相場は?
引っ越しの最中はバタバタしているし、作業スタッフは忙しく動いているので、いつ渡すべきか迷いますよね。
作業前に渡すと作業するスタッフのモチベーションがあがるので良いという人もいます。
また、仕事ぶりを評価して作業の後に渡すという人もいます。
いつ渡すべきか明確な決まりはありませんが、相場としてはスタッフ1人あたり1,000円程度です。ポチ袋などに1人分ずつ入れて「寸志」「心づけ」などと書いて渡しましょう。
作業スタッフの人数が増えてしまうことも想定して、ポチ袋は多めに用意しておくと安心ですね。
1人1人に「お願いします」「ありがとうございました」「お世話様でした」など一言添えて手渡ししてもいいですし、リーダーにまとめて渡しても構いません。
他の方にも渡しているのが分かるように「気持ちばかりですけど、休憩のお茶代にしてください。まとめてお渡ししておきますね」とアピールしましょう。
仕事とはいえ、やはり多少の心づけがある方がやる気が出るというものですね。
差し入れは何がいい?
差し入れや心づけとして、何がいいか、どんなものを渡したかアンケートをとったところ、最も多かったのは「お茶やコーヒーなどの飲み物」でした。
2位は「現金」3位は「お菓子」という結果となりました。
夏場であれば汗をかくので、熱中症予防のためにも冷たいお茶やアイスコーヒー、スポーツドリンクを、冬ならば指先を温められるようホットコーヒーや温かい紅茶などを差し入れすれば喜ばれるでしょう。
持ち運びしやすいペットボトルの飲料がおすすめです。
お菓子を渡す場合も、分けやすい個別包装のものがいいですね。溶けやすいチョコ、ポロポロこぼれて食べにくいお菓子、ケーキなどすぐに食べなくてはいけないものなどは避けた方がいいでしょう。
喉が渇いているので、パサパサしたバームクーヘンなどもあまり喜ばれない傾向があります。
搬出が終わるころ、新居への搬入が終わるころなど引っ越し作業の邪魔にならないタイミングでリーダーにまとめて渡すとスマートですね。
ゴミが出るので、スーパーの袋などを用意しておき、「飲み終わったペットボトルはこちらに入れてください」など声掛けしておくとよいでしょう。
現金・飲み物・お菓子以外で喜ばれるものは?
お弁当などはスタッフが自分たちで用意している場合もありますし、次の引っ越しまでの時間があまりなく急いでいる場合もあります。
ですから、現金や飲み物、お菓子以外で喜ばれるものとして、休憩中に食べられる果物や菓子パン、小さめのおにぎりなど休憩中に食べられるものがいいですね。
果物はあらかじめ食べやすく切っておき、休憩時間中に飲み物を差し入れたタイミングで出すようにしましょう。
素手で食べるようなものならば、ウェットティッシュも用意しておきましょう。エネルギー補給になるのでゼリー飲料もいいですね。
また、現金の代わりにQUOカードなども喜ばれます。
特に、遠距離の引っ越しの場合は、高速道路のパーキングエリアなどで休憩しますから、そんなときにコンビニで飲み物や食べ物などを購入するのに使えます。
QUOカードを渡すときはむき出しのままではなく、ポチ袋などに入れて渡しましょう。この場合も、現金と同じで1人分ずつ渡すのがマナーです。
全員で5000円分などのように渡すと、リーダーが独り占めしてしまうこともありますし、若いスタッフや新しいスタッフは遠慮してしまうということもあるからです。
差し入れをする良くないタイミングは?
せっかく飲み物や食べ物を差し入れしても、引っ越しの作業を邪魔してしまってはいけません。
良くないタイミングは作業が始まって1時間以内、重い家具や電化製品を運んでいる最中などです。
作業が一番はかどっているときに邪魔してほしくないというのがスタッフの本音です。
また、せっかく準備した冷たい飲み物も、その場で飲めなければぬるくなってしまいます。温かい飲み物は冷めてしまいます。ですから、ちょうどよいタイミングを見計らいましょう。(おわり)